企業情報

事業概要

当社グループは、当社及び子会社7社から構成されております。主として主要国での販売拠点であるZOOM North America, LLC、Sound-Service Musikanlagen-Vertriebsgesellschaft mbH及びその子会社であるSound Service MSL Distribution Limited(両社合わせてSound Service Group)、Mogar Music S.r.l.、株式会社フックアップと、その他2社から構成されております。グループ全体の売上に占める当社製品の割合は6割となっており、残りの4割は各子会社による当社製品以外の輸入販売事業という構成比率になっています。

製品の企画と開発は当社(日本)で行っています。製品の生産は生産委託先であるアジアのEMS企業※1に外注しており、自社工場は有しておりません。工場で生産された当社ブランドの製品は、世界各地域のグループ会社及び販売代理店へ出荷され、各国のクリエイターに届けられます。

当社グループは、「WE’RE FOR CREATORS」という企業理念のもと、エフェクターや録音機といったクリエイティブなオーディオ機器やサービスの開発及び販売を通じて、世界中の人々を“表現者※2”にする世界を目指してまいります。

  • EMS企業:EMSはElectronics Manufacturing Serviceの略であり、EMS企業とは電子機器の受託生産を行う会社
  • 表現者(クリエイター):偽りのない自分の姿で好きなことをし、それが社会貢献につながるという自己実現の姿

主要製品

当社グループの製品は、主に以下のカテゴリーに分類されます。

ハンディオーディオレコーダー(HAR)
essentialシリーズ

当社グループのハンディオーディオレコーダーは、楽曲配信で使われるMP3※1のような圧縮されたデジタル音声では無く、非圧縮音声で録音する高音質リニアPCMレコーダー※2です。マルチトラックレコーダーで培った録音技術を応用し、ロックミュージックを演奏するミュージシャン向けに開発しましたが、ミュージシャンのみならず、映像や放送分野等のクリエイターの間においても音声レコーダーとして使用されております。主力製品のessentialシリーズは、32bitフロート録音技術と目の不自由な方にも録音の楽しさを提供するアクセシビリティ機能を搭載した最新のラインナップです。

  • MP3:音声ファイルを圧縮するための技術の1つであり、それから作られるファイルのフォーマット
  • リニアPCMレコーダー:リニアPCM形式で音声データを圧縮せずに記録するICレコーダー。リニアPCMは、音声などのアナログ信号をデジタルデータに変換する方式の一つであるが、音質が劣化する原因となる圧縮等の処理を行わない方式
デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー(DMX/MTR)
R4

デジタルミキサーは、入力された複数の音声信号をデジタル信号に変換して音量や音質を調整し、複数の音声をミックスさせる電子機器です。マルチトラックレコーダーは、複数のトラック(録音データの単位)を自由に選択し、録音/再生を行う事ができる録音機器で、ベースとなる曲を作成し、別トラックに歌、更に別トラックに音階の異なる歌を録音するといった多重録音ができる製品です。2023年10月に、32bitフロート録音※1技術対応の新世代のマルチトラックレコーダーR4を発売しています。

  • 32bitフロート録音:24bitリニアに8bitの指数乗数を加えた記録方式。小さな音のボリューム(ゲイン)で録音されたものを編集で上げても音が劣化しないというメリットがある
マルチエフェクター(MFX)
MS-50G+

当社グループのエフェクター※1は、デジタル処理を使った、複数のエフェクトを内蔵したマルチエフェクターです。エフェクトは内蔵された種類を任意に組み合わせることが可能で、作成した音色は本体に記録して、フットスイッチを踏むことで、呼び出して使用することができます。
当社は1990年に“ギターのストラップに取り付けることのできる小型マルチエフェクター”をコンセプトとした9002を発売して以来、ベースギター用、アコースティックギター用、それらの価格帯別モデル、更にサックスやハーモニカといったアコースティック楽器全般に幅広く対応するモデルなど、様々な製品を発売しております。2023年11月に、11年ぶりのMULTI STOMPモデルチェンジであり定評あるマルチレイヤ―IR※2機能を搭載するマルチエフェクターMS-50G+を発売しています。

  • エフェクター:ギターやベース等の音色に変化を付ける機器で、単体のエフェクトペダルと、複数エフェクトが1つの筐体に内蔵されたマルチエフェクターに分類される
  • マルチレイヤ―IR:入力音量に応じてダイナミックに変化するスピーカーキャビネットの特性の再現を目指しLOUD/MEDIUM/SOFTの異なる音量で取り込まれた3つのインパルス応答を元に、特性を自然に変化させることができる信号処理技術
プロフェッショナルフィールドレコーダー(PFR)
F8nPRO

プロフェッショナルフィールドレコーダーは、屋外での使用を想定した、映像関連産業やサウンドデザイナーなどのクリエイター向けのレコーダーで、圧倒的に広大なダイナミックレンジ※1を持つ32bitフロート録音や映像との高精度な同期を実現するタイムコード※2などの機能を備えております。フラッグシップモデルF8nPROを筆頭に、入力チャンネル数の異なる豊富なラインナップを展開しております。

  • ダイナミックレンジ:処理可能な音声信号の最小値と最大値の比率をいい、音量の抑揚に関する情報量を表す
  • タイムコード:映画やTVなど映像作品の制作現場で必要とされる時間、時刻情報を符号化した電気信号
マイクトラックレコーダー
M3(Mシリーズ)

ハンディオーディオレコーダーで培ったマイク集音技術とプロフェッショナルフィールドレコーダーで開発した32bitフロート録音技術を結集したマイクトラックシリーズ(Mシリーズ)3機種は、入力ゲイン※1調整を行う必要がなく、大音量に耐えるマイクと高性能プリアンプ※2を備えた、録音失敗がない画期的なマイク型レコーダーシリーズとなります。

  • 入力ゲイン:電気回路の増幅器によって電気信号を増幅すること、又はその増幅の値
  • プリアンプ:アンプ(増幅器)の一種で、主に音響機器から出力された信号を調節するために用いられるアンプ
ハンディビデオレコーダー(HVR)
Q8n-4K

当社グループのハンディビデオレコーダーは、ハイレゾオーディオ※1音質での録音に対応した音楽用ビデオレコーダーです。現在販売している製品は4K画質に対応しており、YouTube,LLCが提供する「YouTube」などの動画投稿サイトやSNSに、高画質・高音質の動画をアップロードすることができます。主力製品のQ8n-4Kは、交換式マイクカプセルの最新規格V2に対応し、加えてマイク入力端子を2CH備えており、バンド練習の録画や弾き語りの自撮りはもちろん、PC/Mac用の高音質なWEBカメラとして、ライブ配信やWEB会議にも使用することができます。

  • ハイレゾオーディオ:JEITA(電子情報技術産業協会)の定義では、サンプリング周波数(kHz)と量子化ビット数(bit)のいずれかがCDスペックを超えているものをハイレゾオーディオといい、ここでいうCDスペックは16bit/44.1kHz又は48kHz
マイクロフォン(MIC)
ZPC-1、iQ6、iQ7、Am7

Apple Inc.により提供される「iOS」デバイス及びGoogle LLCの提供する「Android OS」デバイスに接続してCD品質のステレオレコーディングを行うことができる録音用マイクロフォンである、「iQシリーズ」及び「Am7」をラインナップしております。同時に高音質録音と編集機能を備えた「HandyRecorderアプリ」、スマートフォンのカメラ画像と弊社マイクで高画質・高音質の動画撮影を行える「Mobile HandyShareアプリ」を提供しております。
また、本格的ステレオレコーディングを可能とするマッチング済みのペンシル型ステレオマイク2本セット「ZPC-1」などのラインナップ拡充を進めております。

ボーカルプロセッサー(VCP)
V3

ボーカルやボイスといった人声に対し、音楽的ハーモニーを重ねる、あるいはロボットのような機械音声に変換する、更には性別や年齢で変化する声質の要素をコントロールするボイスチェンジャーまで備えたエフェクター製品群です。
ポッドキャストや動画配信者に便利なデスクトップ型ボーカルプロセッサーV3が代表的な製品となります。

オーディオインターフェース(AIF)
UAC-232、S6 SessionTrack

オーディオインターフェースとは、コンピュータへの音声の出入り口になる製品です。コンピュータ内では、デジタル信号しか受け付けないため、音声をコンピュータに入力する場合は、アナログからデジタルへ、コンピュータの音声を聞く場合は、デジタルからアナログへの変換をオーディオインターフェースが受け持つことになります。当社グループでは単体機として世界初の32bitフロートフォーマットに対応し入力ゲイン調整が不要なUAC-232を2023年2月に、また新機軸のオーディオインターフェース製品としてパソコン不要で最大6拠点の遠隔地間でバンドの合奏が行える超低遅延のリモートセッション端末S6 SessionTrakを2023年6月に発売しました。

Mogar取扱いブランド

当社グループの南ヨーロッパ地区の販売代理店である連結子会社Mogar Music S.r.l.は、当社以外の製品ブランドを取り扱っております。Mogar Music S.r.l.が販売代理店として輸入・販売している当社以外のブランドについては「Mogar取扱いブランド」として独立のカテゴリーとしております。

フックアップ取扱いブランド

2021年1月に株式を取得したことにより連結子会社となった株式会社フックアップは、当社以外の製品ブランドを取り扱っております。株式会社フックアップが販売代理店として輸入・販売している当社以外のブランドについては「フックアップ取扱いブランド」として独立のカテゴリーとしております。

Sound Service取扱いブランド

2023年1月に株式を取得したことにより連結子会社となったSound-Service Musikanlagen-Vertriebsgesellschaft mbH及びその子会社であるSound Service MSL Distribution Ltdは、当社以外の製品ブランドを取り扱っております。Sound-Service Musikanlagen-Vertriebsgesellschaft mbH及びSound Service MSL Distribution Ltdが販売代理店として輸入・販売している当社以外のブランドについては「Sound Service取扱いブランド」として独立のカテゴリーとしております。

さらに詳しい製品の詳細やご購入は製品サイトをご覧ください。