私たちは、2020年12月期を最終年度とする第2次中期経営計画「ZOOM 5.0」を推進しています。これまで、自社ブランド製品の発売に至る創業期を第1世代、バブル崩壊後の危機克服期を第2世代、その後の成長期を第3世代、株式上場への過程を第4世代として、それぞれの過程を着実に歩んで参りました。現在は、第5世代「ZOOM 5.0」にあって、「ブランドの永続性を確立する期間」ととらえ、2017年3月のJASDAQ市場への株式上場を礎として、100年継続するブランドの基盤づくりに邁進しています。

 

 具体的には、2020年の目標として、連結売上高100億円、連結営業利益7億円を目指しており、初年度である2018年は、計画通りの売上高を達成しました。一方で営業利益については、前年度末から第1四半期に至る円高傾向が売上総利益率を圧迫した事、MOGAR社買収手続きの遅延やそれに伴う費用増加等が影響して未達に終わりました。しかしながら、2020年度の目標数値については変更せず、達成に向けて、戦略を着実に実行し、強固な組織を作り、多彩な人材育成に努めています。

 

 第5世代の経営ビジョンは「品質から品格へ」であり、「商品開発5カ条」(*1)に則り、音楽を心から愛するエンジニアが、高品質の追求に留まらない、品格ある商品の開発に取り組んでいます。私たちが考える品格ある商品とは何か、疑問に思われることでしょう。ヒット商品のモノマネではない、ユニークな商品。最先端の技術を応用し、ユーザーの皆様が手にしたときに、新鮮な驚きや感動を覚える商品。世界を変えられるかも知れない可能性を秘めている商品。これらが、私たちの求める「品格ある商品」であり、そのような商品を世に送り出すことが、創業の時から変わらない、私たちの志であります。 

 

 なぜ今品格なのか、についても申し上げたいと思います。私たちは、日本のものづくりが高品質を売り物にして成長を遂げた時代は既に過去のものであると考えています。もはや、国内外のどこで生産されていようと、競合他社と差別化するほどに大きな品質の差はつきません。当社のようなファブレス企業の委託生産であろうと、自社工場で生産しようと同じことです。消費者が選択に迷うような供給過剰の時代にあって、優先的に選ばれる対象になり得るもの、消費者をつき動かすものは品格ではないでしょうか。

 

 さらに、私たちは品格を、商品開発に留まらない、会社、社員そしてブランドが纏うべきものだと捉えています。例えば、コンプライアンス遵守は、事業会社においても、スポーツ界においても、教育現場においてさえ、共通の社会問題となっています。しかし、ルールを事細かく定めることで、この問題を根本から解決することは困難かもしれません。何故なら、ルールが依るところの諸基準自体が時代と共に変化するからです。その様な状況下、もし一人一人が、指摘する側、される側に依らず、「自分の行動に品格はあるだろうか?」と自問自答してみれば、あらゆる問題を解決できる可能性があります。よって私たち社員役員一同は、「行動規範5カ条」(*1)の実践により、品格の涵養に努めています。

 

  品格ある社員により、品格ある商品を開発し、世に問い続けること。そのスタンスにこそ、皆様からのご支援を頂けるのだと信じています。今後とも、日々努力を重ねて参りますので、引き続きご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

 

*1 商品開発5カ条、行動規範5カ条は、第2次中期経営計画「ZOOM 5.0」に記載しています。

2019年3月

代表取締役CEO 飯島 雅宏